2016イラン その8 シラーズ編

シラーズはテヘランの南約600kmに位置しています。アケメネス朝の中心地として栄え、ダリウス1世が築きあげアレクサンダー大王が火を放ったペルセポリス(ペルシア語ではタフテ・ジャムジード)が北東60km程の場所にあります。古来から著名な詩人を幾人も輩出し、歴史と詩と薔薇の都として知られていますが、20世紀初頭の大地震の際イスラム教徒の少女がユダヤ人に殺害されたという噂からポグロムが発生するという血なまぐさい過去も持つ都市です。

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 中心部を通るカリム・カーン・ゼンド通りに跨がる派手な照明が施された歩道橋。車道の交通量がかなり多いので何度もこの歩道橋を渡ったが、地元の人は平気で車道を横断していた。

 この旅行では宿泊先の確保が難しくて予定よりちょっとお高いホテルに滞在するハメになり、中でもここシラーズのホテルが一番(といっても高級ホテルというほどではない)豪華でした。

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 ちょっとゴージャスなベッド

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 ちょっとゴージャスなトイレのアレ

シラーズはパフラヴィー朝時代に電気産業や石油精製で栄えた近代都市ですが、イラン革命以降退廃の象徴として目をつけられ衰退したそうですが、見た感じだと電気屋が集中している通りがあったりと活気に溢れていました。秋葉原のようでオタクとしては居心地が良かった。

町を歩いているとすれ違いざまに「ハロー!」と挨拶をされます。イランの人はとても人なつこい。ハローと返すと、半分くらいは「どこから来た?」というやりとりから会話が始まります。俺はスレた旅行者なので、外国で親切顔して接近してくるのは大抵悪い奴だという殺伐とした心構えで対応しますが、「日本なんて遠い国からわざわざこの町を選んで来てくれて本当にありがとう!」と感謝されて握手してお別れ。イランで親切顔で近づいてくる人は本当に親切な人ばかり、俺の心は薄汚れています。

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 一番左の人がどう見ても銀河英雄伝説に登場する自由惑星同盟のアル・サレム中将

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 いすゞの消防車

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 街中のそこかしこに建っていたこれ、最初はポストかと思っていたけどイスラムには相互扶助の教えがあるしたぶん募金箱

上の写真はシラーズ到着翌日の朝です。この日は市内を見て回るのはそこそこに、旅行最大の目玉ペルセポリス遺跡へ向かいました。これを見るためにイランまで来たと言っても過言ではない。

 

その9へつづく